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さくら乗り納め・熊本電鉄レポート その1
 寝台特急「さくら」・長崎電気軌道編

2005年2月末を以て、東京〜長崎間を走る寝台特急「さくら」号が運転を終了することになりました。今回はこの乗り納めで、突然九州旅行に出かけました。熊本電鉄でグリーン塗装が復活した「青ガエル」の乗車・撮影も兼ねた計画です。

さくら津田沼16:47→快速→17:15東京18:03→寝台特急さくら→13:05長崎

2月9日、東京駅18:03発の寝台特急「さくら」号で長崎へ向かいました。長崎へ行くことより、乗ることの方が大きな目的です。長崎行の「さくら」と熊本行の「はやぶさ」が併結されているので、熊本が目的地の私が「さくら」に乗るというのは、普通の人が考えればとても不自然でしょう…。

さくらまもなく消滅する列車というだけあって、多くの人が写真を撮っていました。

あさかぜ?品川の車両基地から「さくら」・「はやぶさ」の編成を牽いてきたのは、「さくら」とともに2月で姿を消す「あさかぜ」のヘッドマークをつけた機関車でした。東京駅は東北・上越新幹線ホームの増設に伴い、機回し線が無くなってしまったので、品川から回送列車を牽いてきた機関車は一旦神田側で待機し、新橋側に予め用意された機関車がその編成を牽いて出発します。神田側で待機していた機関車は、その後を追ってホームを出て新橋側で待機し、次の回送列車が別の機関車に牽かれて入線すると、その機関車が神田側で待機、そして、新橋側で待機している先程の機関車がこの時ホームにいる列車を牽いて出発して…という作業が繰り返されています。このため、ここで「あさかぜ」のヘッドマークをつけた機関車が現れたのです。

小郡駅常備東海道本線・山陽本線・鹿児島本線・長崎本線と、4線区に跨る19時間の長旅が始まりました。
途中、山陽本線の新山口駅でこんなものを見ました。停車していた貨車ですが、「小郡駅常備」という表記があります。改称前の駅名がこんなところに残っていました。

連結関門トンネルを抜けると、そこは九州です。
「さくら」・「はやぶさ」は下関と門司で機関車の交換を行ないます。私は門司でこの様子を撮影しました。画質が悪いですが、その模様をGIFアニメでお届けします。

鳥栖駅門司から鹿児島本線に入り、1時間半程で佐賀県の鳥栖駅に到着しました。ここは、鹿児島本線から長崎本線が分岐する駅です。つまり、長崎行の「さくら」と熊本行の「はやぶさ」が分割されるのです。この駅名標の真下が、ちょうど編成の分割位置です。

発車案内鳥栖駅の発車案内です。「はやぶさ」と「さくら」の発車時刻が並んで表示される光景は、もう見られなくなります。

長崎駅 鳥栖から2時間半程で終点の長崎に到着しました。

佐世保行?方向幕は、早くも夜の折り返しのために東京行に変わっていました。しかし1つだけズレて、佐世保行になっていました。「さくら」の佐世保行は、長崎行と併結して運転されていましたが、「はやぶさ」と併結されることになった時に廃止されました。

さくら最後に編成全体を撮影し、長崎駅を後にしました。

長崎電気軌道路線図 長崎駅前から、路面電車の長崎電気軌道に乗りました。何度か乗ったことはあるのですが、今回は3000形超低床電車に乗ること、全ての系統に1回以上乗ること、全ての路線を乗り潰すことを目標にしました。ただし、赤迫〜蛍茶屋間を大波止経由で走る2系統は入出庫のみの運行で、通常は路線図には記載されないので考えないことにしました。
(※この路線図はレポートに出てくる電停のみ記載しています。)

正覚寺下電停長崎駅前→1系統→西浜町→4系統→正覚寺下

一日乗車券(500円)を買い、1系統に乗り込みました。まずは正覚寺下を目指します。そのまま乗っていれば正覚寺下まで行けますが、乗ったことのない4系統に乗るため、西浜町で降りて乗り換えました。築町以外で乗り換えると普通は新たに運賃がかかりますが、一日乗車券なので関係ありません。ちなみに普通運賃は全線100円均一で、20年以上続いています。消費税導入・税率引き上げに伴う運賃改定は無かったので、実質2回の値下げを行なっていることになります。
西浜町で乗り換えて、途中の思案橋からは未乗車区間です。と言っても一区間だけですが…。

大浦海岸通り電停正覚寺下→1系統→築町→5系統→石橋

正覚寺下から1系統で折り返し、築町で5系統に乗り換えました。築町は乗継指定電停で、ここで乗り継ぐことを告げて運賃を支払うと、次の電車に乗れる乗継券を貰えます。
築町から2つ目の大浦海岸通電停を過ぎると、線路が単線になります。そして、その次の大浦天主堂下から終点石橋までの一区間が未乗車区間です。ここを乗り潰し、再び5系統で折り返しました。

石橋→5系統→蛍茶屋

このあと、5系統を全区間乗り通し、反対側の終点である蛍茶屋まで向かいましたが、一つ不安なことがありました。それは「時間」です。3000形超低床電車は1・2・3系統で運行され、時刻が決まっています。蛍茶屋からそれに乗る計画でしたが、石橋に着くまでに思いのほか時間がかかり、折り返した時点で定時運行が出来ても間に合うギリギリの時刻になっていました。遅れの原因は大浦海岸通りからの単線区間です。対向列車が石橋から戻ってくるまで、大浦海岸通りを出られないのです。観光地が多く、乗降に手間取ると電車はすぐに遅れてしまうのです。
そしてその悪い予感は現実となり、蛍茶屋に着くところで、乗ろうとしていた3000形がすれ違ってゆきました。なんとしても乗りたかったので、とりあえず一つ目の新中川町まで走ってみましたが、タッチの差で電車は行ってしまいました。この後どうなることやら…。

新中川町→4系統→公会堂前

とりあえず後から来た4系統に公会堂前まで乗りました。公会堂前では、3系統とそれ以外の系統が別の電停に停まります。乗れなかった3000形は3系統の赤迫行で、もしかすると信号待ち等で停まっているかもしれません。
そして公会堂前に着いて、横断歩道をダッシュしました。しかし努力の甲斐なく、またも目の前で3000形を見送るハメになりました…。この後、さすがに隣の桜町までダッシュする体力は残っていなかったので、後から来た3系統に乗りました。

花電車 公会堂前→3系統→住吉

途中の浦上車庫前で、こんなものを見ました。ちょうどこの前日から行なわれた「長崎ランタンフェスティバル」を記念した花電車です。

住吉→1系統→赤迫/住吉→1系統→浦上駅前

先ほど逃した3000形を捕まえる為に、赤迫の一つ手前の住吉で降りました。蛍茶屋で目の前で逃してしまったので同じ過ちを繰り返すまいと、赤迫から折り返してくる3000形を撮る事にしました。すると…予想しなかった事が起こりました。なんと、反対方向から赤迫行きの3000形が入ってきたのです。ちょうどこの旅行の頃、3000形は2編成目がデビューしていたのですが、1本は時刻固定、もう一本はランダムに運行されています。たまたまその「もう一本」がやってきたというワケです。乗車を諦め、撮影のみ行なうつもりでしたが、もう一本来るなら乗らない手はありません。赤迫まで3000形に乗車し、もちろん途中では、先に赤迫に着いていた3000形とすれ違いました。赤迫に着いた後、このまま3000形の折り返しを待っていると次の長崎本線の乗り継ぎに間に合わなそうだったので、隣の住吉までダッシュして、一本前を走る電車に乗り込みました。乗ったものの、これでも乗り継ぎが微妙だったので、浦上駅前で下車しました。長崎駅前まで乗って、長崎本線は長崎駅から始発で座ろうと思っていましたが、時間が無いので仕方ありません。

低床電車3000形浦上駅前で降りて乗り換えることにしたので、少し時間が余りました。しばらく電停で待っていると、先ほど赤迫で置き去り(?)にしてきた3000形がやってきたのでカメラに収めました。色々ありましたが、結局3000形乗車・撮影、長崎電気軌道完乗を果たしました。


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